
Tokyo to the World—offline.のアトリエで起こること
2025年1月30日
44phantom – don’t sleep, repeat ft. Machine Gun Kelly
2025年2月21日2014年、ニューヨークから帰国したばかりの頃。
「自分が作る服とは何か?」
そんな問いを胸に、模索しながら繊維街を歩いていた。
ふと足を踏み入れたのは、着物の古着屋。
そこには、これまで触れてこなかった日本の伝統が詰まっていた。
店の女将さんにあれこれと質問しながら、メモを取る。
金髪、タトゥーの入った自分が、着物に興味を持っていることが不思議だったのか、
彼女は「あなたは何者?」と素性を尋ねてきた。
自分のことを話すと、彼女はふと何かを思い出したように言った。
「今、日本橋プラザで着物の展示会をやってるわよ。」
その足で会場へ向かった。
そこは、着物姿の人々が集う空間。
Gジャンに金髪、タトゥーの自分は、場違いだったかもしれない。
だけど、そんな“異質さ”がかえって興味を引いたのか、京都の帯屋の方が声をかけてくれた。
「君は何をしてるんだ?」
自分の服作りへの思いを伝えると、彼は笑いながら言った。
「ピッタリな人がいるよ。」
そうして紹介されたのが、丹後シルクの職人だった。
日本の伝統が息づく、その手仕事。
そこに流れる時間は、まるでニューヨークの喧騒とは正反対で、
でも、自分が求めていたものにすごく近い気がした。
あの日の偶然が、「offline.」のものづくりの原点になったのかもしれない。
シルクをもっと身近に着て欲しくて模索する日々。
そんな日々がずっと続けばなって今日も模索する。